『ドラゴンクエストウォーク』とは、スマホゲームです。実際に外へ出て歩き、モンスターを倒していくゲーム。大ブームとなった『ポケモンGO』と同様に、地図データを使い、スマホの携帯性を生かした、ソーシャルゲームに比べアクティブな印象があります。
『ドラゴンクエストウォーク』リリース直後、私は娘ちゃんと一緒にこのゲームを始めました。序盤のクエストを進めるため、近所を散歩し、公園のベンチに座りモンスターを倒し、ボスモンスターを倒すため、家から歩いて行けるギリギリの距離まで散歩したものです。街に買い物に行くときも、モンスターを倒しながら街を進み、終わることのない戦闘に疲れた時も「こんな時代だから」と、ワケのわからない言葉を吐いたものです。
確かに、タイムリーでドラクエを遊んだおっさんには突き刺さる内容。見慣れたモンスターが登場し、戦闘システムも慣れ親しんだもの。散歩のついでにできる手軽さもあって、現在もソコソコの人気があるのもうなずけます。
ですが、ファミコンのドラクエに熱狂し、並んでソフトを購入したおっさん達とは違い、令和を生きる若者には古くさいシステムだったようで、娘ちゃんは数日で飽きて辞めてしまった。ドラクエよりもポケモンに親しみを感じる世代なので仕方のないこと。私はポケモンは「ピカチュー」くらいしか知らないので、ポケモンGOには何の思い入れもない。私のような非ポケモン世代がドラゴンクエストウォークに流れるというのは必然だったのかもしれません。両コンテンツとも、現在も人気を保ちつつ、ユーザー数が安定しているのが証拠でしょう。
私はスマホゲームはあまり好きではありません。たしなむ程度ですが、パソコンで少しゲームをするくらい。私にとってスマホゲームの印象は課金地獄とイベント地獄。毎日やらないと他のユーザーと強さに差ができてしまい、課金して欲しいアイテムを入手できないと人権すらない、そんなイメージです。それでも、ドラゴンクエストウォークを消さずに、細々とプレイしてきました。キャラレベルも低く、レア装備も持っていない。一緒に始めた娘ちゃんもとっくに辞めている。それでも私は、毎日ログインし、ログインボーナスを毎日欠かさずもらい続け、ギリギリ今日まで続けていました。
ですが、今日、スッパリとドラゴンクエストウォークを削除することにします。
辞めます、さようなら。
ふと、気がついてしまった。何の為に毎日数分間といえど時間を無駄に消費しているのだろうか。街でモンスターと戦闘するとバッテリーがカウントダウン機能なのかと思えるほどの電力消費。モバイルバッテリーを持たないと外出できない。そもそも一人で遊んでも面白くない。気がついてしまった。長く続けていたゲームを辞める時は、こんなものかもしれない。長い夢からさめた気がする。
決してドラゴンクエストウォークが悪いわけではありません。不満点もありますが、素晴らしい完成度のゲームです。実際に歩くことで健康にも良さそうですしね。ですが、私は実際に歩いてモンスターを倒すよりも、パフパフされたり、ゆうべはお楽しみでしたね、というのを実際にしたりする方が良かっただけ。現実こそリアルであり、リアルこそ現実なのです。さよならドラゴンクエストウォーク。
なんだか少しだけ、大人になった気がします。
以上、ぬむめでした。