私の改造された Fender Japan(フェンダージャパン)ストラトを、元のスタイルに改造しなおす企画、その4です。
前回のフレット交換に引き続き、ハードサウンド仕様に改造されたフェンダージャパンのストラトを、おっさん仕様に復元しつつ、使いやすいようにオリジナル風に改造をしていきます。
前回の記事はこちら
ローラーナット取り付け
フロイドローズタイプのロック式ナットが取り付けられていました。古いフロイドローズですので、ネックへの取り付けは裏までネジ穴が貫通しているタイプ。穴はローラーナット取り付けが失敗した場合にはロックナットに戻す可能性も考えて、また穴を開けいやすいように木工用パテで穴を埋めます。
フロイドローズのナットは、ゼロフレット地点についていました。ですがローラーナットはローラーの丸い部分がゼロフレットの位置になるためブリッジよりに指板を削らなければなりません。
12Fまでの距離から削る位置を計算します。
648mm / 2 = 12Fまでの距離 324mm
この部分にローラーの丸い部分が合えばOKということです。
誤差は1mmほどになりますと、音の狂いがはっきりとわかりますが、0.5mm以下の誤差であれば、しょせんは弦楽器、1カ所くらいであれば、まず誤差はオクターブ調整などで兆つ可能です。これが何カ所もあって、積もり積もってくると大誤差になりますね/(^o^)\
それでは、ガシガシ加工していきましょう。
およそ 2.4mm がゼロフレット位置までの距離ですので、指板側に2mm強削っていきます。
指板を削る
削る位置までマスキングテープを貼り、ヤスリで削っていきます。正確に切れるのであればノコギリでカットもよいのですが、指板がフェンダージャパンのビンテージタイプはアール(曲面)がキツめですので、専用工具がないと固定が難しいです。ヤスリで削っていくのが簡単。
水平のアルミ板に紙やすり(240番)を貼り、マスキングテープの目標地点まで慎重に削っていきます。
ヤスリがけはたいていの場合、端が多く削られてしまいます。そうならないためにも慎重に水平にヤスリがけします。
ローラーナットの底面がアールの無いフラットな底でした。ナット部分にアールがある(ダジャレでは無い)場合は、ローラーナットの底に合わせ水平に加工しなければなりません。
調節と穴埋め
削り終わりました。
アメリケン製は作りが大雑把ですので、現物の寸法を測り実際に合わせていきましょう。
あとは弦を張り高さを調節していきます。もしも高さが足りない場合は、ローラーナットに付属しているプレートを挟む事で調節できます。その場合ロック式ナットのようにヘッド側の土手を削らなければなりません。土手を削らない方がカッコイイと思いますので、自作でナットの溝に合わせたアルミ板などを加工し、シムを作った方がよいかもしれません。
私は厚さ0.5mmのメイプルつき板を何枚か重ねタイトボンド貼り、ヤスリで高さを調節しています。
穴は爪楊枝にタイトボンドを塗って埋めておきます。
本来であれば、着色して周りの色と合わせるのですが、めんどうなのでそのままです/(^o^)\
その他
このギターのネック幅が約 42mm。ローラーナットの幅が 42.5mm でした。
インチ規格とミリ規格の違いがあるため、Fender Japanにローラーナットは適さないかもしれません。
USA産ですので、個体によって誤差がある可能性があります。私の場合 0.5mmほど出っ張ることになります。出っ張りが左右均等になるように真ん中にセッティングします。
取り付けネジが非常に小さく、下穴は1mmのピンドリルで穴を開けました。ネジがインチネジのようです。精密プラスドライバーで閉めることができました。
私の場合はフロイドローズタイプのナットが付いていましたので比較的簡単に削ることができましたが、ナット溝にアールが付いているタイプですと、元に戻す事が困難になります。オリジナルのナットに戻る予定がある場合にはローラーナットの取付は行わない方がよいかもしれませんね。
このギターの指板は241Rですが、ローラー部分の形状を見ると305Rのほうが適正のような気がします。次回フレット交換の時に305Rにしてみますね。
次の記事
終わりに
うぉ~~~~~~~~~
最後の写真見て気がつきましたが、ローラーナットと1Fに隙間があるよ/(^o^)\
次に弦換える時、埋めておきます\(^o^)/
以上、ぬむめでした。